不満は3種類に分かれます。
いま感じていることは、今の会社で変えられるものか、転職しないと変わらないものか、それともすぐに離れたほうがいいものか。この3つに分かれます。
大事なのは、どれに当たるかを先に見極めることです。変えられるものを転職で解決しようとすると、次の職場でも同じことが起きます。逆に、変わらないものを我慢し続けても、状況はよくなりません。
転職サイトがこう書くのは変ですが
転職しても解決しないことがあります。
人材紹介の会社がこう書くのは、おかしく見えるかもしれません。応募してもらったほうが、こちらの利益になるのは事実です。
それでも書くのは、原因が分からないまま転職すると、次の職場でも同じことが起きるからです。そうなれば短い在籍が増え、本人にとって不利になります。相談を受けていて、実際にそういう例を見てきました。
だから、先に切り分けます。
先に確認したいこと
切り分けの話をする前に、ひとつだけ。
眠れない。食べられない。休日も回復しない。仕事のことを考えると体調が悪くなる。
こうした状態が続いているなら、この記事の切り分けは当てはまりません。
原因が何であれ、まず自分の健康を優先してください。医療機関にかかることをためらわないでください。
ハラスメントを受けている場合も同じです。 我慢して原因を分析する必要はありません。公的な相談窓口があります。
以下の話は、そうした状況ではない場合のものです。
不満は3種類に分かれます
いま感じていることは、次の3つのどれかです。
今の会社で変えられるもの。 相談したり、異動を願い出たり、働き方を調整したりすれば解決する可能性があるものです。
転職しないと変わらないもの。 会社の方針、事業の内容、職場の文化。個人が働きかけても動かない領域です。
すぐ離れたほうがいいもの。 先ほど書いた、健康や安全に関わることです。
どれに当たるかで、やることが変わります。
変えられるものを、転職で解決しようとすると
まず、こちらから説明します。
担当の量が多すぎる。勤務時間が合わない。特定の人との関係がつらい。
これらは、相談で変わることがあります。 上司に話す、担当の調整を願い出る、配置換えを希望する。試したことがないなら、余地が残っています。
そして重要なのは、試したうえで変わらなかったなら、それは転職を決める材料になるということです。「言っても変わらない会社だった」という事実は、判断の根拠になります。
逆に、何も試さないまま辞めると、次の職場で同じことが起きたときに、また同じ判断をすることになります。
転職しないと変わらないもの
一方で、個人では動かせない領域があります。
会社の方針。 評価の仕組み、給与の決まり方、人の育て方。これらは経営が決めることで、一社員が働きかけて変わるものではありません。
事業の内容。 その会社が何をしているか。ここに関心が持てないなら、部署を変えても根本は変わりません。
職場の文化。 長い時間をかけて作られた空気は、一人の力では動きません。
これらが原因なら、待っても変わりません。 我慢する時間が延びるだけです。この場合、動く判断は正当です。
「転職しないほうがいい」というのは、我慢しろという意味ではありません。 変えられるものと変えられないものを分けよう、という話です。
転職しても似た状況になりやすいこと
もうひとつ、注意したい領域があります。
職種そのものが合っていない場合。 同じ職種で会社を変えても、やることは似ています。この場合は、会社ではなく職種を変える必要があります。
業界の慣習が原因の場合。 その業界に共通する働き方が問題なら、同じ業界の中で移っても変わりません。
働くこと全般に疲れている場合。 特定の会社ではなく、働くこと自体がつらいなら、環境を変えても回復しないことがあります。休むことが先かもしれません。
自分の進め方に原因がある場合。 報告や相談の仕方が摩擦を生んでいるなら、場所が変わっても同じことが起きます。ただし、これは自分では気づきにくい部分です。
いちばん大きいものを、ひとつ選ぶ
切り分けのやり方は、単純です。
嫌だと感じることを、全部書き出してください。 順番も整理も要りません。思いつくまま並べます。
そのあと、いちばん大きいものをひとつ選びます。
選び方の基準は、**「これが解決したら、続けられるか」**です。それがなくなっても辞めたいなら、本当の原因は別にあります。
ひとつに絞れたら、それが変えられるものかどうかを判定します。
決めていなくても、相談していい
最後に、これは当社の立場としてはっきり書いておきます。
相談の結果、現職に残るという結論になっても構いません。
当社は人材紹介の会社なので、転職してもらったほうが利益になります。それは事実です。
それでも、合わない場所へ急いで移ってもらうより、納得して決めてもらうほうが結果的によいと考えています。何が原因かを整理しただけで、動かないという判断になる方もいます。
一人で考え続けると、視野が狭くなります。同じ考えが何周もして、答えが出ません。
辞めるつもりがない段階でも、話すことはできます。 何が起きているのかを言葉にするだけで、次に何をするかが見えてくることがあります。
迷っている方の相談でよくあること
転職するか決めていない段階での相談も受けています。話すうちに、本当の原因が見えてくることがあります。
漠然とした不満は、書き出すと形が見えます。原因が分かれば打つ手も決まります。
その懸念は正しいことがあります。だから先に切り分けます。
現職に残る結論になっても構いません。決めるのは本人です。
判断までの流れ
結論を急がず、順番に見ていきます。途中で止まっても構いません。
いちばん大きい不満はどれですか
種類によって、打てる手が変わります。
近いものを選んでください
同じ会社の中に、別の仕事があるかもしれません。異動の希望を出せる仕組みがあるなら、まず試す価値があります。ただし、会社の事業自体が合わないなら、転職しないと変わりません。
- 社内に別の職種があるか調べる
- 異動の希望を出せるか確認する
- 事業自体が合わないかを考える
転職で解決しにくい4つのこと
次の職場でも同じことが起きる可能性がある領域です。
転職しないと変わらない3つのこと
会社の方針
経営の考え方や評価の仕組みは、個人が働きかけて変わるものではありません。
事業の内容
その会社が何をしているか。これに関心が持てないなら、部署を変えても解決しません。
職場の文化
長年かけて作られた空気は、一人の力では動きません。合わないなら離れる選択があります。
不満を切り分けるワーク
漠然とした「辞めたい」を、具体的な原因に変えます。
全部書き出す
嫌だと感じることを、思いつくまま並べます。順番も整理も要りません。
ひとつ選ぶ
その中で、いちばん大きいものを選びます。それがなくなったら続けられるか、で考えます。
種類を判定する
それは変えられるものか、変わらないものか。判定します。
切り分けのワークシート
頭の中だけでは堂々巡りになります。書き出すと動きます。
1. 嫌だと感じること
- 思いつくまま書く
- 整理は後でよい
2. いちばん大きいもの
- ひとつに絞る
- 迷ったら両方書く
3. 変えられるか
- 自分で動かせるか考える
- 分からなければ調べる
4. まだ試していないこと
- できそうなものに印
- できない理由も書く
ワークのゴール
「なんとなく辞めたい」を「これが原因で、こうしたい」に変えることです。
書き出すだけで、考えは前に進みます。結論は急がなくて構いません。
判断でよくある失敗
切り分けチェックリスト
チェックを入れると、整理できているかが分かります。保存はされません。
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この記事の作成・確認体制
よくある質問
Q. 転職しても解決しないことはありますか?
Q. 今の会社で解決できるかどうかはどう判断しますか?
Q. 我慢したほうがいいということですか?
Q. すぐに辞めたほうがいい場合はありますか?
Q. 転職しないと決めていても相談できますか?
転職しない結論でも構いません。
何が原因なのかを一緒に整理できます。決めていない段階、辞めるつもりがない段階でもご相談いただけます。