気持ちではなく、辞めた原因が今回はないことを示します。
「長く働きたいです」「今度こそ続けます」。この手の言葉は、面接官が何度も聞いています。気持ちに嘘はなくても、判断の材料にはなりません。誰でも同じことを言うからです。
効くのは事実です。前回なぜ続かなかったのか。その原因は今回の会社にもあるのか。応募前にそこを確認したのか。この3つを話せると、聞いている側は判断ができるようになります。
「今度こそ頑張ります」が効かない理由
短い在籍があると、面接でほぼ確実に聞かれます。
「うちでも早く辞めてしまうのでは、という心配があるのですが」
このとき、多くの人がこう答えます。今度こそ長く働きたいと思っています。前回の反省を活かして頑張ります。
気持ちに嘘はないはずです。でも、これはほとんど効きません。
理由は単純で、誰でも同じことを言うからです。面接官は何度もこの答えを聞いています。本当に続く人も、また辞める人も、同じ言葉を使います。だから判断材料になりません。
必要なのは、気持ちの表明ではなく判断できる材料です。
企業が本当に心配していること
まず、相手の立場を知っておきましょう。あなたの人格を疑っているわけではありません。
採用には手間がかかります。募集を出して、書類を読んで、日程を調整して、面接をして。入社後は現場の誰かが教える時間を使います。
すぐ辞められると、それが全部消えます。 心配しているのはそこです。
だから、相手が知りたいのはひとつだけです。前回辞めた理由が、うちでも起きるのかどうか。
ここに答えられれば、不安は解消します。逆に、ここに触れないまま気持ちだけ話しても、相手の心配はそのまま残ります。
事実を3つ並べる
やることは決まっています。次の順で話してください。
ひとつめ、前回の原因。 何が理由で続かなかったのかを、短く事実で言います。感情は入れません。「勤務時間が不規則で、体調を崩してしまいました」で十分です。
ふたつめ、今回との違い。 その原因が今回は起きにくいと考える理由を言います。「今回は勤務時間が決まっているとうかがったので、続けられると考えています」。
みっつめ、確かめたこと。 応募前に何を調べたかを言います。「求人票で勤務時間を確認しました。今日は繁忙期の状況も聞きたいと思っていました」。
この3つを続けて話すと、40秒くらいになります。「頑張ります」を一度も使っていないのに、続けられる理由が伝わります。
つらかった経験を、条件の言葉に変える
3つのうち、いちばん難しいのが「原因」です。つらかった記憶をそのまま話すと愚痴になってしまいます。
やり方があります。条件の言葉に置き換えるのです。
まず、どんなときが一番きつかったかを思い出します。場面として思い出してください。
次に、その場面の何が負担だったのかを一言にします。時間だったのか、人だったのか、仕事の内容だったのか。
最後に、「これがない職場なら続けられる」という形に言い換えます。
たとえば、急な残業が続いてつらかったなら。負担だったのは予定が立たないこと。だから「勤務時間の見通しが立つ職場なら続けられる」になります。
同じ経験を、続けられる条件として言い直しているだけです。 嘘はついていません。
自分を責めすぎないこと
ここは注意してほしい点です。
反省の気持ちから「自分が弱かったので」「甘えがあったと思います」と言う人がいます。誠実な姿勢ではあるのですが、面接では逆効果になることがあります。
弱さが原因だと言ってしまうと、その弱さは今回も変わらないことになります。 相手からすれば、また同じことが起きると考えるしかありません。
事実だけで十分です。何が起きて、何が負担で、今回はそれがない。それ以上の反省は求められていません。
そして、これは面接の技術という以上に、事実の問題でもあります。合わない環境というものは実際にあります。 全部を自分の適性の問題にする必要はありません。
調べていないなら、調べてから応募する
最後に、これは面接対策ではなく本当の話です。
「今回調べたこと」を話せない場合、それは調べていないということです。そして調べていないなら、同じ理由でまた辞める可能性が実際に残ります。
面接で取りつくろっても、入ってから困るのは自分です。
前回の原因が時間だったなら、今回の勤務時間を確認する。人だったなら、どんな体制で働くのかを聞く。仕事の内容だったなら、一日の流れを聞く。
確認する作業そのものが、続けられる可能性を上げます。 そして面接では、その作業をしたという事実が、いちばん強い材料になります。
原因が自分でもよく分からない場合は、そこから一緒に探すことができます。分からないまま次に進むより、一度立ち止まったほうが結果的に早く進みます。
定着について聞かれたときの相談
短い在籍がある方は、この質問をいちばん恐れています。ただ、聞かれること自体は悪いサインではありません。答え次第で判断したいから聞かれています。
事実を短く述べて、次の話につなげる形にすると、言い訳の形になりません。
気持ちの言葉だけでは弱くなります。なぜそう言えるのかまでセットにしましょう。
その不安があるなら、応募先の確認に使えます。不安の中身を条件に変えていきましょう。
答えを組み立てる流れ
順番に進めると、自然に説明の形になります。気持ちの言葉は最後まで使いません。
前回続かなかった原因はどれですか
原因によって、示せる材料が変わります。近いものを選んでください。
近いものを選んでください
内容が合わなかった場合、今回どこまで仕事内容を調べたかが材料になります。求人票のどこを読み、面接で何を確認したかを話すと、同じ失敗を避けようとしている姿勢が伝わります。
- 今回調べたことを挙げる
- 確認したい点を面接で聞く
- 向いていると思う理由を言う
企業が心配している4つのこと
あなたの人格を疑っているわけではありません。採用する側にも事情があります。
答えに入れる3つの材料
前回の原因
何が理由で続かなかったのかを、短く事実で言います。感情は入れません。
今回との違い
その原因が今回は起きにくいと考える理由を言います。条件や仕事内容で説明します。
確かめたこと
応募前に何を調べたかを言います。ここがあると、慎重に選んだことが伝わります。
原因を条件に変えるワーク
つらかった経験は、そのままだと愚痴になります。条件の言葉に置き換えると武器になります。
つらかった場面
どんなときに一番きつかったかを、場面として思い出します。
何が負担だったか
その場面の何が負担だったのかを一言にします。時間か、人か、内容か。
条件に置き換える
「これがない職場なら続けられる」という形に言い換えます。
答えを作るワークシート
この4つが埋まれば、面接で話す内容ができあがります。
1. 続かなかった原因
- 事実として書く
- ひとつに絞る
2. 続けられる条件
- できる形に言い換える
- 求人と照らせる言葉にする
3. 今回調べたこと
- 実際に調べたことを書く
- まだなら面接で聞く
4. 声に出した長さ
- 実際に言ってみる
- 長ければ削る
ワークのゴール
「頑張ります」を一度も使わずに、続けられる理由を説明できる状態にすることです。
原因が自分で分からない場合もあります。それを探すところから相談できます。
よくある失敗
面接前チェックリスト
チェックを入れると、答えが組み立てられているか分かります。保存はされません。
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この記事の作成・確認体制
よくある質問
Q. また辞めないかと聞かれたら何と答えればいいですか?
Q. 絶対に続けますと言ってはいけませんか?
Q. 原因が自分でも分からない場合はどうすればいいですか?
Q. 自分に原因があると認めたほうが印象はいいですか?
Q. 何度も短期間で辞めている場合も同じですか?
続けられる理由が思いつかないなら、一緒に探します。
何が負担だったのかを話してもらえれば、続けられる条件の形に整理できます。原因が分からない状態でも大丈夫です。