答え方より、その質問をどう受け止めるかが先です。
結婚や出産の予定は、個人の生活に関することです。採用の可否を判断する材料にすべきではないとされており、公正な採用の考え方からも望ましくありません。まずこの前提を知っておいてください。
そのうえで、実際に聞かれることはあります。答えることを強いられる必要はありませんし、答えたくないなら無理に答えなくても構いません。同時に、その質問の仕方から、その会社がどういう場所かを読み取ることもできます。
まず、前提を知っておいてください
面接で、結婚の予定を聞かれる。子どもを考えているか聞かれる。
答えに詰まって、その場で取りつくろってしまう。あとから「あの答えでよかったのだろうか」と考え続ける。
こういう経験をした人は少なくないと思います。
でも、答え方を考える前に知っておいてほしいことがあります。
これらは本来、採否を決める材料にすべきでない事柄です。
採用選考は、応募者の適性と能力で判断されるべきものとされています。生活設計に関することは、仕事ができるかどうかとは別の話です。
答えに困ったのは、あなたの準備不足ではありません。 本来は聞かれる必要のないことを聞かれたからです。
それでも、聞かれることはあります
現実として、こうした質問が出ることはあります。
理由はさまざまです。長く働いてほしいという気持ちから聞いている場合もあれば、単に配慮が足りていない場合もあります。悪意なく雑談のつもりで聞いている人もいます。
だから、その場でどうするかを考えておく必要はあります。
ただし、考える方向は2つあります。どう答えるかと、その質問から何を読み取るかです。後者のほうが、実は大事かもしれません。
答える義務はありません
まず、はっきりさせておきます。
話すかどうかは、自分で決められます。
予定がなければ、ないと答えるだけで十分です。将来の可能性まで説明する必要はありません。
予定があっても、どこまで話すかは自由です。入社後すぐに影響がある場合は伝えておいたほうがお互いのためになることもありますが、それも本人の判断です。
話したくなければ、話さなくて構いません。 仕事の話に戻す形で応じることもできます。「長く働きたいと考えています」「今は仕事に集中したいです」。これで十分です。
そして、不利になりそうだからと、必要以上に説明しないでください。 詳しく話すほど、判断の材料を増やすことになります。
質問の仕方から、会社が見える
ここからが本題です。
この質問は、こちらが会社を見る材料にもなります。
どういう聞き方をされたか。答えたときにどんな反応が返ってきたか。そこに、その職場の考え方が表れます。
「長く働いてほしいので、働き方の希望を教えてください」と聞かれるのと、「結婚したら辞めますか」と聞かれるのでは、意味がまったく違います。
答えたあとの反応も見てください。言葉に詰まる、話題を急に変える、明らかに態度が変わる。 こうした反応があったなら、記録しておいてください。
面接で感じた違和感は、入社後に表面化することがあります。
制度があるかより、使われているか
働き続けられるかを判断するとき、多くの人が制度の有無を確認します。産休や育休、時短勤務の制度があるかどうか。
それは大事ですが、それだけでは足りません。
制度は法律で定められている部分もあるため、あって当然という面があります。問題は、実際に使われているかどうかです。
制度はあるけれど、使った人が誰もいない。使ったあと戻ってこられなかった。復帰したけれど元の仕事に戻れなかった。こういう職場は実在します。
だから、聞くべきは次のことです。
利用した人がいますか。 実績があるかどうかです。
復帰後はどのような働き方をしていますか。 戻ったあとの実態です。
同じような状況の人は社内にいますか。 前例があるかどうかです。
この3つは、こちらから聞いていい質問です。 むしろ、長く働くつもりだからこそ聞く質問として、自然に受け取られます。
こちらから聞くと、流れが変わる
実務的なコツをひとつ。
ライフプランについて聞かれたとき、答えたあとにこちらから質問を返すと、話の流れが変わります。
「長く働きたいと考えています。差し支えなければ、産休を取られた方が復帰後にどのような働き方をされているか教えていただけますか」
こう返すと、聞かれる側から聞く側に回れます。 そして、その答えが具体的かどうかで、実態がある程度わかります。
すぐに事例が出てくるなら、実際に運用されている可能性が高い。曖昧な答えしか返ってこないなら、制度が形だけかもしれません。
選択は、あなたのものです
最後にひとつ。
結婚するかどうか、子どもを持つかどうか、いつどうするか。これは本人が決めることです。
予定がある人も、ない人も、望まない人もいます。どれも同じように尊重されるべきことで、面接の場で説明する義務はありません。
そして、その選択によって働く場所が制限されるべきでもありません。
もし面接で明らかに不適切な対応を受けたと感じた場合は、公的な相談窓口を利用することもできます。一人で抱え込む必要はありません。
応募先の実態が分かりにくいときは、相談していただければ調べられることもあります。制度の運用状況や、実際に働いている人の様子について、こちらから確認できる場合があります。
面接の相談でよくあること
ライフプランに関する質問への不安は、相談でもよく出てきます。答え方だけでなく、その会社で働き続けられるかという視点も必要です。
無理に具体的な予定を話す必要はありません。仕事への向き合い方に置き換える方法があります。
予定がなければ、ないと答えて構いません。将来の可能性まで説明する義務はありません。
その懸念自体が、その会社を判断する材料になります。逆に確認する機会でもあります。
面接までの準備
答えを用意するだけでなく、こちらから確認することも決めておきます。
いまの状況はどれに近いですか
状況によって、考えることが変わります。
近いものを選んでください
予定がなければ、そう答えるだけで十分です。将来の可能性まで説明する必要はありません。そのうえで、長く働ける環境かどうかをこちらから確認する機会にできます。
- 予定がないと簡潔に答える
- 仕事への意欲に話をつなげる
- 制度の運用実態を聞く
なぜ本来は聞くべきでないのか
採用は、その仕事ができるかどうかで判断されるべきものです。
会社を見極める3つの視点
制度があるか
産休や育休、時短勤務などの制度が整備されているか。まずここを確認します。
実際に使われているか
制度があっても使われていない職場があります。利用した人がいるかを聞きます。
どう聞かれたか
質問の仕方や、こちらの答えへの反応。ここに職場の考え方が表れます。
答え方を準備するワーク
その場で考えると、動揺したまま答えることになります。先に決めておきます。
話す範囲を決める
どこまで話すか、どこから話さないか。自分の線を先に引いておきます。
言葉を用意する
答えたくない場合の言い方も含めて、実際の言葉として考えておきます。
聞き返すことを決める
こちらから確認したいことを用意しておくと、話の流れを変えられます。
面接準備のワークシート
答えるためだけでなく、見極めるための準備でもあります。
1. 話す範囲
- 自分で線を引く
- 無理に決めなくてもよい
2. 用意する言葉
- 短く言えるようにする
- 仕事の話につなげる
3. こちらから聞くこと
- 制度と実績の両方を聞く
- 3つまでに絞る
4. 気になった反応
- 面接後に記録する
- 判断材料として使う
ワークのゴール
答えを用意すると同時に、その会社で働き続けられるかを判断できる状態にすることです。
個人の生活に関することです。話さないという判断も、正当な選択です。
よくある失敗
面接準備チェックリスト
チェックを入れると、準備できているか分かります。保存はされません。
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よくある質問
Q. 結婚や出産の予定を面接で聞かれるのは問題ないのですか?
Q. 答えたくない場合はどうすればいいですか?
Q. 予定がない場合はどう答えればいいですか?
Q. 産休や育休の制度があれば安心ですか?
Q. 面接で不快な質問をされたらどうすればいいですか?
働き続けられる会社かどうか、一緒に確認できます。
答え方の準備だけでなく、応募先の実態を調べることもお手伝いできます。面接前の段階でご相談ください。